狩猟について
当社では山梨県内で狩猟によって捕獲したシカを利用しております。
この数年、有害鳥獣という言葉をお聞きになられた方も多いことと存じます。
全国的にシカやイノシシが増え、畑の作物、山の木、高山植物などを食い荒らしてしまうという事態です。
そのような状況から農業や林業、その他の動植物を守るため、シカやイノシシの個体数を調整するという、捕獲管理、有害鳥獣駆除ということを国や地方自治体は勧めるようになりました。
しかし、求められていることは駆除するということだけで、その後の処理は猟師任せとなっていました。
もちろん数年前までは猟師が食べ、ご近所さんにおすそ分けをし、お肉を頂いていました。
しかし、昨今では猟師だけでは食べきれない程にシカやイノシシが増え、その結果、埋設処理というものが行政から推奨されるようになりました。
穴を掘って埋める。というものです。
これでは、命を頂いたのにもったいないということで、全国的にジビエとして活用する動きが増えました。
現在、ペットフード市場にもジビエ肉が多く普及されるようになりました。
しかし、多くは人間用の残りもの、余り物、人間用には提供できないものがペットフードに回されている現状です。
そこで、当社ではワンちゃんやネコちゃんにも喜んでおいしく協力してもらえるように、ペットフード専用施設とすることにしました。
ペットフード専用施設なので法律上、人間の食用として販売することは出来ません。
しかし、当社の場合は、人間用に販売されてしまう部位もペットちゃんたち用に使用することが出来ます。
当社では人間用に提供できる位の水準のお肉を、ペットちゃんたち用に提供いたします。
シカたちの死の間際、私たち猟師と、シカたちは真剣に向かい合っています。
言葉は通じませんが、目に見えぬやり取りをしています。
いつか、ヒトと野生動物が互いに共生できる日が来ることを信じております。
当社で利用するシカについて
昨今、シカ肉を利用したフードが注目されております。
低アレルゲンの新奇たんぱく質として。
また、高たんぱく、高鉄分、高ミネラル、低脂肪、低カロリーと、栄養素としても犬との親和性が非常に高い食材です。
アレルギーのある子への食材として、高齢の子の栄養補給として、特に注目が高いです。
一方で、ペットフード市場に於いて供給されているシカ肉の多くは、ヒト用の食品用食肉処理施設で使用されなかった部位、余った肉、人間用には提供できない傷んだ肉などが使用されています。その為、発色剤などで見せ方を良くしている商品も少なくありません。
当社では、添加物は一切使用しない、ペット用の無添加食を製造しております。
ただし、当社の施設はペットフード安全法に基づくペットフード専用施設のため、法律上、食品衛生法に基づくヒトの食用にすることは出来ません。
しかしながら、衛生管理、個体管理など、細心の注意を払い、私自身が食べられる水準のお肉のみを提供させて頂きます。